大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)4213 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人佐藤邦雄の上告趣意は単なる訴訟法違反の主張であり、刑訴四〇五条の上

告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められ

ない。〔所論原審認定の事実は、犯罪の日時、場所、金員の交付又は供与を受けた

とする相手方及びその金額等の点において本件公訴事実と何等の差異もなく、ただ

交付又は供与されたとする金員の趣旨について差異あるに止まり、両者間に基礎た

る事実の同一性ありと認め得るばかりでなく、その罰条の点においても共に公職選

挙法二二一条一項に該当し、単に五号(交付)によるか、一号(供与)によるかの

差異あるに過ぎないのであつて、原審が本件公訴事実に対し、訴因、罰条の変更手

続を経ないで所論のような判示事実を認定処断したとしても被告人の防禦権の行使

に不意打的に実質的な不利益を及ぼしたものということはできない(昭和二六年(

あ)第二五二六号、同二九年一月二八日当法廷判決参照)。 それ故原判決には所

論のような訴訟法違反もない。〕

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年四月二二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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